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インタビュー
株式会社ディスコ キャリタス就活事業企画部 部長 兼 キャリタス就活編集長 駒形一洋氏に聞く

人と人、思いと思いをつなぐプラットホーム「VISITS OB」で
「キャリタス就活」の採用支援力がさらに強力に

7月時点での学生の内定保有率は、なんと8割超え。「効率的に活動できた」「就活はやさしかった」と回答する学生も多く、2018年卒採用は完全な売り手市場だったことがわかる。では、今年以上に厳しいマーケットになることが予想される、2019年卒の新卒採用を成功させるため、企業はどのような戦略を取ればいいのか。株式会社ディスコが運営する就職サイト「キャリタス就活」編集長で、新卒採用における企業と学生の動きを熟知する、駒形一洋氏に聞いた。

データにはっきり表れた売り手市場と「プレ期」の重要性

――まずは、2018年卒の採用市場の分析からお聞かせいただけますか。

2018年卒の採用スケジュールは、前年と同じく「3月広報解禁、6月選考開始」でした。数年前は毎年スケジュールが変更になり、企業も学生も手探りで活動する状況が続いていたのですが、昨年と同じスケジュールだった今年はスムーズだったと思います。

株式会社ディスコ キャリタス就活事業企画部 部長 兼 キャリタス就活編集長 駒形一洋氏photo

一方で企業の採用意欲はますます高く、多くの企業が「母集団形成こそ最大の課題」という見方をした採用戦線でもありました。「数」をどう確保したのか、また、そのためにどう動いたのかは、弊社がこの7月に行ったアンケート調査の結果にも明確に表れています。一言で表すなら、「プレ期へのシフト」です。3月の広報解禁より前から、多くの企業が積極的に動いていたのです。採用予定企業の50%以上が就職サイト主催の業界研究イベントに参画し、60%以上がインターンシップを実施。3月まで何の活動も行わなかった企業は、わずか5%でした。規模・業界を問わず、95%の企業が「プレ期」に学生に向けてアプローチを行っていました。

当然、学生側の動きも「プレ期」重視でした。3年生の6月に就活をスタートさせた学生がもっとも多いのですが、これは夏休みのインターンシップを検討し始める時期にあたります。インターンシップには70%以上の学生が参加していて、学生の間では、もはや就活の一環として認識されているといってもいいでしょう。

また、85%以上の学生が2月までにエントリーする企業を絞り込んでいました。つまり、3月から準備をし始める学生はほとんどいない、ということ。しかもスケジュールの短期化によって、学生はエントリー直後から説明会や選考のために時間をとられ、3月以降は新たにエントリーする企業を見つける時間もない状況でした。もはや3月はエントリー解禁ではなく、具体的な選考につながるアクションのスタートの時期になっています。

――「プレ期」にしっかりと学生に届く活動をしておく必要がある、ということですね。

その通りです。インターンシップなどを通じて、ある程度の母集団を3月までにつくっている企業は多いですね。そういう企業は、3月下旬~4月上旬に選考を実施しています。内々定は、5月上旬から増加しており、6月になる前に内々定を出した企業が相当数ありました。6月1日の時点で60%以上の学生が内定を得ていましたが、さらに7月になると80%を超えました。売り手市場とは言われていましたが、驚きの数字と言えるでしょう。ただ、これだけ多くの学生が内定を得ているにもかかわらず、企業の充足率は7月の段階で60%程度しかありませんでした。求人募集に対して人が集まらないということが一目にわかる数字です。

企業にとっては非常に厳しい採用市場ですが、インターンシップの実施に関しては、70%の企業が母集団形成につながったと回答しています。インターンシップに参加した学生の80%が、その企業にエントリー。内定した場合の受諾率も、インターン経験者の方が高くなっています。企業にとって、やった分だけ成果につながるのがインターンシップだと言えるでしょう。

学生へのアンケートを見ても、「効率的に就職活動ができた」との回答が50%を超えました。インターンなどを通じて「プレ期」にしっかりと企業を理解し、準備することができたので、好結果につながったのでしょう。「就活はやさしかった」という学生も多いようです。まさに、売り手市場を象徴するようなデータだと思いますね。

2019年卒の採用は、インターンシップのコンテンツが成否を分ける?

――2019年卒の採用を成功させるには、何が求められるのでしょうか。

求人は拡大基調が続きます。さらに20%の企業が、採用予算を増額して臨むと回答しています。当然、学生の争奪戦はより激しさを増すと考えなくてはなりません。傾向の1つとして、今年よりもさらに「プレ期」を重視するようになるのではないでしょうか。その中でも、大前提はインターンシップ。平均的な学生は2~5社のインターンシップに参加しますが、学生の動きにあわせて、夏の一週間程度のパターンと秋~冬のワンデイをうまく使い分けてほしいですね。

株式会社ディスコ キャリタス就活事業企画部 部長 兼 キャリタス就活編集長 駒形一洋氏photo

多くの企業がインターンを募集するということは、その段階ですでに競争が始まっている、ということ。人気企業はあまり苦労しないかもしれませんが、それ以外の企業には工夫が必要です。ただ、3年生の段階では、まだほとんどの学生は志望業界を絞り込んでいません。いろいろな業界を横断的に見たい、と考える学生は多いので、企業側にもチャンスがあります。ここで重要になるのが、インターンシップの「中身」。就職活動に役に立ちそう、業界や職種の研究につながりそう、などと思ってもらえれば、企業規模に関係なく、学生を集めることができます。

ポイントは、募集告知の中でインターンシップ経験できることを具体的に示し、それを体験することでどんなリターンがあるかを明確にすることです。業界の仕事を疑似経験を提供している企業、終了後にはしっかりとフィードバックをしている企業、ストーリー性のあるコンテンツを提供できている企業は、たとえ中堅・中小であっても学生を集めています。BtoB業界やサービス業など、比較的集めにくいとされている業種も例外ではありません。

――さまざまな事情により、インターンシップを実施できない企業もあると思います。その場合、どんな方法が考えられますか。

多くの学生が2月までにエントリー先を絞り込みますので、やはり「プレ期」に業界研究・企業研究につながる情報を提供していくことが必須ですね。「キャリタス就活」ではそのための企画を数多く用意していますし、合同説明会形式のイベントも毎月開催しています。まずはこうした広報活動を通して、学生に自社を知ってもらうことが不可欠です。

また、「キャリタス就活」には学生一人ひとりの属性を見て、企業側から「気になる」というサインを送れるシステムがあります。スカウトではありませんが、「気になる」と言われた学生は、その企業に注目し、より詳しい情報を見に行く傾向があります。それが3月のエントリーにつながった、というデータも確実に出ています。「キャリタス就活」独自のシステムですが、これはかなりお薦めだと思います。

――では3月以降、実際にエントリー受付や選考の段階でできる工夫はあるのでしょうか。

今年の実態調査で一つ、興味深いデータがあります。選考過程や内定した後、「あなたのどこを評価したか」というフィードバックを学生にきちんとできていた企業ほど辞退が少なく、最終的な採用成功につながっている、というものです。要するに、コミュニケーションをしっかり取れば、学生の納得度を高めることができる、ということ。学生にも大変好評だった、と聞いています。データによると、すべての学生に対して行った企業は40%で、一部行ったというところも含めると60%の企業がすでに取り組んでいます。

人の魅力で学生に訴求できる「VISITS OB」との連携がスタート

――2019年卒採用に向けて、「キャリタス就活」ではどのような取り組みを行われるのでしょうか。

いちばん期待していただきたいのは、OB・OGを介して学生との接点を創り出す、プラットホーム「VISITS OB」との連携がスタートすることです。就活におけるOB訪問自体は以前からありましたが、「VISITS OB」は、先輩たちのプロフィールや仕事に対する思い、志などを深く理解できるコンテンツと、WEB上で訪問のアポイントを取れる機能がセットになったものです。OB訪問のいいところは、企業の名前や事業規模だけでなく、「人の魅力」でアピールできること。「○○さんと一緒に働きたい」という気持ちは、学生が就職先を決める際のかなり大きなファクターです。中小企業や比較的地味なBtoB業界も、いろんな属性の社員にスポットライトを当てることで、大手や人気業界に負けないアピールができる可能性があるということです。

株式会社ディスコ キャリタス就活事業企画部 部長 兼 キャリタス就活編集長 駒形一洋氏photo

「VISITS OB」自体は2015年から独自にサービスを開始しており、すでに約300社が利用されていますが、2019年卒版からは「キャリタス就活」と合わせて利用いただくことでさらに効果的になります。学生にとっても「キャリタス就活」のページからそのまま「VISITS OB」にリンクすることができるので、インターンシップや会社説明会への応募と同じ感覚でOBに接触することができます。就職サイトが人を介したコミュニケーションの側面を持つようになる、価値のあるサービスのスタートだと自負しています。

――その他にも何か計画していることがあれば、お聞かせください。

インターンシップが採用の成否を左右するということで、「インターンイベント」にはさらに力を入れていきます。目玉となるのが、12月と2月に東京ビッグサイトで開催する、大型の業界研究イベント。500~700社の参画を見込んでいます。時期的に学生の注目度もかなり高くなるでしょう。

企業と学生の直接コミュニケーションを促進する企画が特徴で、ブース展開だけでなく、昼食のタイミングで「キャリタスアピール」というプレゼンができたり、立食パーティー形式での接触ができたりと、さまざまに工夫を凝らしていきます。もちろん首都圏だけではなく、全国の都市部を中心にイベントを開催します。2019年卒向けでは、インターン関連だけで60~70回を予定しているので、時期や企画内容を吟味しながら、活用できると思います。

また、全国800大学に求人票を送付できる「キャリタスUC」のサービスもリニューアルします。その一つが、大学のキャリアセンターの機能を一部代替するもの。これまで学生の「就活体験談」は、紙に書かれたものをファイリングしていましたが、手間がかかるわりにキャリアセンターまで足を運ばないと見ることができず、あまり利用されない、という悩みがありました。新しい「キャリタスUC」には、この就活体験談をオンライン上で管理・閲覧できる機能をプラスしています。現在、北大、京都大、東工大、早大、慶大、上智大、ICU、東京理科大など、105大学でこの新システムが利用されています。企業の採用を直接的に支援するサービスとはやや異なりますが、弊社ではこうした「学生の効率的な就活を後押しする」ことを通じて、企業の採用成功の一助となりたい、と考えています。

株式会社ディスコ キャリタス就活事業企画部 部長 兼 キャリタス就活編集長 駒形一洋氏

企業データ

社名 株式会社ディスコ
本社所在地 〒112-0004
東京都文京区後楽2-5-1 飯田橋ファーストビル 9階
事業内容
  • 企業の人財採用に関するコンサルティング、採用広報活動の企画提案
  • 高等教育機関の学生募集に関するコンサルティング
  • 人財紹介・派遣事業
設立 1973年10月1日
代表者名 代表取締役社長 新留 正朗

会社情報

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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