代表的な新卒メディア「就職サイト」
代表的な新卒メディア=「就職サイト」
「新卒メディア」といえば、かつては就職を希望する大学生向けに配布される情報誌などの印刷媒体のことだったが、今日では主に、インターネット上のWEB媒体(就職サイト、ナビサイト)を指す場合が多い。
もちろん、一部には印刷媒体も残っている。また、合同企業説明会のようなイベントも、新卒メディアのカテゴリーに含める場合がある。また、近年ではインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や、ツイッターに代表されるミニブログなどを、新卒採用のためのメディアとして活用するケースも出てきている。
新卒メディアの範囲は、広義ではこのようにかなり幅広いが、ここでは代表的な新卒メディアとして「WEB媒体(就職サイト、ナビサイト)」を取り上げ、その現状と活用のポイントを紹介していきたい。
※以下、新卒採用のためのWEB媒体(就職サイト、ナビサイト)全般を「就職サイト」と表記する。
企業・学生の双方に欠かせないツール
就職サイトは、その前身である印刷媒体の時代も含めると約50年の歴史があり、わが国におけるもっともスタンダードな新卒採用ツールといえる。1990年代前半くらいまでに就職活動を経験した人なら、自宅に送られてきた電話帳のように分厚い情報誌を覚えていることだろう。
WEBへと移行していったのは、一般にインターネットが普及し始めた1990年代後半から。2000年代に入ると、「場所をとらない」「検索しやすい」「応募(エントリー)が簡単」といったWEB媒体ならではの利便性が注目されるようになり、急速にWEBへの一本化が進んでいった。
現在では、企業も学生もインターネットを通じた採用/就職活動が主流となっているが、その中心にあるのが「就職サイト」である。就職を希望する大学生の利用率はほぼ100%であり、企業にとっては母集団形成のためのもっともベーシックなツールとなっている。
また、就職サイトは、採用情報の告知やエントリー受付といった基本機能の他に、スケジュール管理、応募者管理、コミュニケーション、スカウト、自動マッチング、オンライン説明会などのさまざまな機能が追加され、採用に関連するきめ細かいサービスを幅広く提供するツールへと進化を遂げている。