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いずれ新卒採用自由化が実現したら何が起きるのか?(2)全2回

2018-10-23 テーマ: 採用

前回のコラムでお伝えした「新卒採用自由化」の議論。
幻に終わった「新卒採用自由化」ですが、もしも実現していたらどうなっていたのか。
今回は、そのポイントを6つの観点で考察します。


【Point1】 1,2年生にアプローチするサービスが開発される
「青田買い」の進展は、歯止めが効かなくなるでしょう。
企業は「どうやったら優秀層に他社よりも早く接触できるか?」を検討します。
よってそのニーズに応えるサービスが開発されます。
ただし初期接触から入社までのリードタイムが超長期になるため、
引っ張りきれる会社はごく一部の人気企業に限定されるでしょう。

 

【Point2】 中退採用または卒業支援企業が出現する
超優秀層に対しては「卒業しなくていいからうちにおいでよ」
といったアプローチをする企業が出ると思います。
もしくは、奨学金などのスキームも組み込んで抱え込み、
仕事をさせながら卒業も支援する企業も出るかもしれません。

 

【Point3】 タレントプールの導入が進む
世代、未既卒を問わずに接触して採用管理する必要が出てきます。
初期接触から入社までの期間が、候補者によってバラバラになります。
優秀な人材をプールして継続的にコミュニケーションをとり、
獲得していく取り組みにチャレンジする企業が増え、
その実現を支援するシステムの普及が進むでしょう。

 

【Point4】 とはいえ採用シーズンは3つに集約される
とはいえ自由化されたとしても、何かしらの採用シーズンは生まれるでしょう。
1stシーズンは、「Summerインターンで初期接触し、年内に決着」のパターン。
2ndシーズンは、「Winterインターンで初期接触し、3月中に決着」のパターン。
最後の3rdシーズンは、「4月以降に採用する後半勝負パターン」になると思います。
これがもっとも効率的にマッチングできる期間設定だからです。

 

【Point5】 現場社員の採用協力レベルが問われる
採用コミュニケーション期間が長期化することで、
いかにして惹きつけ力の高い社員とたくさん会わせることができるかが、ますます重要となります。
いわゆる「リクルーター制度」です。結果的に豊富な人的リソースをもつ企業が有利に。
中小企業の採用苦戦は加速するでしょう。

 

【Point6】 育成・処遇体系の再構築が加速する
世代、未既卒を問わずに通年採用した場合、いかにして初期教育から戦力化を図るか。
例えば同期入社で世代がちがう場合、どのように処遇するのか。
すでにここ数年議論、ダイナミックな改定を進めている企業が出ていますが、加速するでしょう。
入社後の柔軟な受け皿をつくり、運用できるかが採用力に影響します。

前段で述べたとおり、中期的に見れば新卒採用は「自由化」の方向に向かっていくと想定します。
結果的に、企業に求められるものはどんな変化をとげるのでしょうか?

一言でいえば、「個社個社の独自戦略」が求められる時代に突入します。
経営戦略や事業戦略と同じレベルで、採用戦略が語られる時代になるはずです。

ジャンプ株式会社 代表取締役
企業の採用を人事部から全社主導へ切替える「採用戦略」の概念を日本で初めて体系化。
「働きたくなる会社を日本中に」をミッションに、採用力の強化に特化した事業を展開。企業の強みを「独自価値の発見、発揮、強化」の視点から再定義し、「戦略的な採用活動」を行える人事担当者を増やし、より多くの企業の採用力向上に貢献いたします。

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