いい人が採れないのは誰のせい?~埼玉県 取締役 N様の質問~
【今週の議題】埼玉県 取締役 N様より
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設立:未記入
業種:未記入
従業員数:未記入
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問い合わせ内容
世間では、2019年の採用は内定者が
続々と誕生しているシーズンだと思いますが、
弊社はいつも大手の内定出しが終わったタイミングから
ようやく動きだすようなスピード感です。
年々苦戦を強いられてきておりますが、
社内の採用に対する考え方は消極的で、いくら早く動いても
「どうせ、大手が内定を出したら内定辞退されるから・・・・」と
これまでの動きを変えようという流れは、残念ながらありません。
一方で採用された学生については
「レベルが低い」といった声が現場からあがる始末です。
もっと積極的に動いていかなければ、
良い学生も集まらないかと思いますが、
まずは社内の意識改善が最重要課題です。
ちなみに私自身は取締役の立場ではありますが、
支店長を兼任しており、現状は採用にはあまり絡めていない状況です。
また社長のいる本社と私のいる支店では、採用の市場も違い、
支店は本当に毎年内定を出せるタイミングも数もギリギリです。
社長が本社に常にいることと、
人事も本社のことが中心になるので、支店の人材採用が後回しになっています。
ただ今後を考えると、支店の人材の強化は必須なので、
この体制を変えていきたいと思っています。
何から始めたらいいでしょうか?
(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)
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【今週の回答】担当:代表取締役 長友威一郎より
いつもメルマガをお読みいただきまして、ありがとうございます。
この度は、私、長友威一郎がお伝えさせていただきます。
ご投稿いただき、誠にありがとうございます。
2019年度新卒採用の求人倍率は、
大学新卒の求人倍率が1.88倍、300名未満の企業様に至っては9.91倍と、
観測史上最高の倍率となっております。
そのような状況の中で、苦戦している企業様の共通点としては、
1つは、「今までの採用活動方法と一緒のやり方を続けていること」です。
貴社も実施されているように、大手の内定出し後の6月以降に
採用活動をスタートするのも1つの戦略として考えられると思います。
ただし、綿密な戦略を考えて実行していかないと、
開始時期が遅くなる分、学生さんの内定保有率も高くなるので、
それまでと同じやり方では、苦戦するのは当然の結果であるとも言えます。
また、採用に苦戦している企業様の共通点の2つ目としては、
今の学生さんの会社選びのポイントとして、
「何をするかより誰とするか」という考えが強いことも事実としてあります。
学生さんは、社会に出たことがないわけなので、
「何をするか」、つまり、どんな仕事をするのかというのは、
それほど理解できていないというケースが非常に多いです。
ただ、「誰とするか」という「人」の部分については、
学生生活の中でのクラブやサークル、またアルバイト等の活動の中で、
いいことも悪いことも、経験していることが多く、
チームメイトの重要性については、理解している場合が多いです。
そのため、会社選びにおいても、
「社員の人柄」や「会社の雰囲気(組織風土)」を
重要視している学生が多いのです。
しかし、その部分の改善に着手できている企業様は
非常に少ないと感じています。
いまは、企業側が学生を選ぶ時代ではなく、
もはや企業が学生に選ばれるという時代です。
そのため、どれだけ人事や経営陣が努力をして
緻密な戦略を立てたとしても、
最終的に、学生さんに選ばれなければ、
残念ながら、入社には至りません。
厳しいことをお伝えさせていただきますが、
あなたが懸念されている、採用への動きだしの遅さや
意識の低さの改善のみでは、
恐らくいまの状況の中で、いい人材を採用をしていくことは
難しいでしょう。
人事だけ、もしくは経営陣だけが
採用について向き合い、取り組むのではなく、
どれだけ全社員で採用活動をし、
学生さんに「ここで働きたい」と思われる会社づくりに努められるかが、
中小企業では鍵になるのです。
あなたも取締役兼支店長ならば、
本社の人事部や経営陣様任せにするのではなく、
自ら主体的に採用活動に携わっていくべきです。
ただ、そう言われても「じゃあどうしたらいいんだよ・・・」
という気持ちにもなられるかもしれませんので、
これから社内を巻き込み、
採用活動について改善していくための第一歩をお伝えします。
まずは、役割の違う経営陣と人事責任者、
そして配属予定先の育成担当との
3者で話し合う場を設けることをお勧めします。
貴社で新卒採用をすることの目的や価値を再確認すると共に、
求める人物像について確認し、明確にすり合わせていきます。
その際に、下記を話し合い、きちんと明確にしましょう!
・自社は何のために新卒採用をしているのか?
・新卒社員に期待することは何か?
・現場責任者は、どのような人材が必要なのか?
・どのような人材なら育てることが出来るのか?
・どのような社内環境があれば人材が育つのか?
・そのために社内環境をどのように整えるのか?
新卒採用についてやその後の育成について、
それぞれの考えを伝え合って、すり合わせることで、
社内に新卒社員を育成する意義が腹落ちし、
育成する風土と環境が作り出されます。
それによって、会社としての採用活動の必要性も、
お1人お1人が感じることができ、
その考えと思いが必ず学生さんに伝わります。
「私たちは○○のために、新卒の仲間を探しています!」
「あなたたちを○○のような人財に育てていきます!」
と力強く学生さんに伝えることができると、
学生さんも安心しますし、貴社に興味関心を持つはずです。
いかに現場を巻き込み、採用活動をしていくか、
ここが大きなポイントです。
2019年度新卒採用も今からのスタートであると、
苦戦する可能性が大いにありますが、
だからこそ、あなたが先頭に立って、
未来の仲間のためにも、会社を巻き込み、
組織一丸となって採用活動を実施していただければと願います。
また、近況報告等、ご連絡いただければと思います。
貴社の採用の成功を願っております。
他の読者様も、
ソリューションに取り上げてほしい議題がございましたら、
コメントもしくはお問い合わせにて、お気軽にご連絡ください。
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■長友威一郎とは
2006年、当時代表・小西から新会社立ち上げの参画要請を受け、
株式会社ソリューションに入社。
採用コンサルティング、経営コンサルティングを通じて
顧客の信頼を積み重ねる。
初期教育を強めることで、未経験者である新卒社員や第二新卒社員を
リーダーへと変えるマネジメント力には定評がある。
採用と育成の両輪を回して会社を強くするスタイルで
多くの企業発展に貢献している。
2017年、同社の代表取締役に就任。現在「個が活きる経営」の実践に挑戦中。
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株式会社ソリューション 代表取締役 | |
“誇りが明日をひらく”
日本中の企業を元気に! 我々は「人を活かし、人を育てたい」と想い、悩まれる経営者様に寄り添うパートナーを目指しています。1人ひとりが共通の目的・目標の達成のため、自ら成すべきことを見出し、改善を重ね、成果を出せる組織である自律型組織を日本中に生み出してまいります。 |
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