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インタビュー
株式会社リクルートキャリア 岡崎仁美リクナビ編集長に聞く

就職支援アプリへと進化した「リクナビ2014」
学生一人ひとりに異なる「リクナビ」を提供

主要就職サイトのオープンにあわせ、大多数の学生は12月から就職活動を開始する。しかし、一部の積極的な学生は、SNSやインターンシップなどを活用して、かなり早い時期から企業研究を開始。また、長期間に渡って就職活動を行い、ゴールデンウィーク明けや夏場に活動のピークを迎える学生も増えている。学生の状況も意識も、想像以上に分散化・多様化が進んでいると考えなければならないだろう。就職サイトの代表格であるリクナビも、こうした就職戦線の傾向に対応し、学生一人ひとりに最適化した情報を提供できるサービス形態へと大きく舵を切っている。 (取材日/2012年12月26日)

短期化によって明らかになった採用戦線の「多様化」

----2014年度の新卒採用トレンドを、どのように分析されていますか。

企業の新卒採用への意欲は、引き続き堅調です。リクルートワークス研究所の『採用見通し調査』では、「採用を増やしたい企業」が「減らす企業」を上回っているというデータも出ており、企業人事の声を聞いていても、景気の動向とは別に中長期的な視点で人材投資を強化する企業もあると実感しています。リクナビ2014でも、前年同時期と比較して、参画企業数が中堅・中小企業を中心に約1000社増えました。メディアや大学のキャリアセンターなど、大人たちが中堅・中小にも優良企業があることを粘り強く訴えてきたことで、学生の目が中堅・中小に広がりつつあり、「今が人材確保のチャンス」と捉えた企業が積極的に新卒採用に乗り出しているという面もあるようです。

ワークス採用見通し調査(新卒:2014年卒 中途:2013年度)

出展:ワークス採用見通し調査(新卒:2014年卒 中途:2013年度)

株式会社リクルートキャリア 岡崎仁美リクナビ編集長学生は種々様々ではありますが、12月の就職情報サイトオープンを皮切りに就職活動を開始する人がやはりボリュームゾーンです。2013年度の新卒採用では、採用広報期間が短縮されたことで、企業研究が不十分、あるいは志望動機が高まらないままに面接を受ける学生が数多く見られましたが、この傾向は2014年度も続くと思われます。企業側にとっては、限られた期間でどう広報していくのか、選考方法をどう工夫していくのかなどが課題になってくるでしょう。

こうした標準的なスケジュールで動く学生が多く存在する一方、かなり早い時期からソーシャルメディアなどを使ってOB/OGと接触したり、インターンシップに熱心に取り組んだりする意欲的な学生もいます。また、就職活動が長期化し、夏から秋、さらには冬になっても活動を続ける学生は少なくありません。また、新卒紹介のような新しい就職支援サービスを活用する層も増えています。活動時期も活動形態も、また就職に対する意識も、学生一人ひとりで大きく異なる時代になりつつあるのは間違いありません。

もちろん、こうした多様化は企業側にも見られています。より優秀な人材を採用したい企業やまずは人数を確保したい企業、大都市の企業と地方を拠点とする企業、留学生や外国人学生を採用したい企業、既卒者も視野に入れている企業……など、その状況はさまざまですから、それぞれに合ったうアプローチが必要です。リクナビ2014は、こうした「新卒就職/採用の多様化」にきめ細かく対応できるサービスへと新たに生まれ変わったことが最大の特色です。

自動的にパーソナライズされる画面は「50億パターン」以上
ユーザー分析による一人ひとりに最適な「アクションナビゲーション」を

---新卒市場の多様化に対応するリクナビ2014の特色とは、どのようなものでしょうか。

これまでリクナビは、一人ひとりに合った情報を取りそろえるべく、その量の充実に尽力してきました。しかし、情報量が多くなると、「自分に必要な情報」を探し出すのが難しくなるという側面も発生します。また、必要な情報はそれぞれ異なるうえ、進捗状況によってもどんどん変化していきます。

そこで、リクナビ2014から一人ひとりの活動状況などに合わせて、異なるリクナビを表示しています。これまでも本人の希望や職務適性をもとに「おすすめの企業情報」を提案する機能はありましたが、今回はレコメンド機能に留まらず、ログインした瞬間に完全にパーソナライズ(個人にとって最適化)されたコンテンツが表示されるようにしました。

ポイントは、この最適化がすべて「自動的に」行われることです。学生が自分で何らかの「設定」を行う必要はありません。学生は、リクナビ上で自らの志向の入力や、Web診断・テストを受けると、企業と自分の合致度を測る精度が高まります。就職活動を行う学生は基本的に毎年入れ替わるため、言わば初心者です。初心者がリクナビの使い方に習熟し、欲しい情報を自在に引き出せるようになるのは、おそらく就職活動が終わる頃でしょう。しかし、それでは役に立ちません。そこで、我々は「内定を獲得した学生の行動履歴」「企業の掲載情報」といった過去のビッグデータの解析結果や総合適性検査SPIの開発で培ったノウハウなどをもとに、リクナビを使うだけで、一人ひとりに最適な情報が表示される、言わば使ううちに、自分仕様に“育つ”リクナビを開発したのです。

これによってリクナビの画面は、文系/理系、本人の希望、活動状況などで少しずつ内容が変わっていきます。エントリーの少ない学生には就職活動そのものへの興味を呼び起こすようなコンテンツが表示され、説明会や面接が迫っている学生には企業理解を深めるような情報が提供されます。利用者の直前の行動によって、その次の行動の未来予測をして先手を打つ情報を提供する、そのパターンは23億通り以上で、すべての学生に対して、最適化された情報を提供することが可能になりました。また、企業情報のレコメンドも、「組織風土」「働き方」「条件」「職務適性」など多角的な要素を総合したより精度の高いものとなりました。

リクナビ2014は、企業情報を入れる器だった従来の就職メディアから、一人ひとりに最適化した就職支援サービスを提供する「アプリケーション」に変わったとも言えます。企業にとっても、自社にあった学生と効率的に出会える場となることを確信しています。

---学生の就活全般を後押しすることは、企業にとっても良い採用につながるということですね。

株式会社リクルートキャリア 岡崎仁美リクナビ編集長その通りです。その観点から、我々が力を入れているもう一つの取り組みが、学生に「さまざまな仕事の現実や働き方を知ってもらう」ということです。

近年、就職活動に疑問や苦痛を感じる学生が増えていると言われますが、「自分のやりたい仕事が見えていない」ことが大きな理由の1つだと捉えています。知らないことはやりたいと思えない、これは当然のことでしょう。よく知らない企業に「志望動機」を書こうとすること自体が矛盾した行為なのです。言わばよく知らない、すなわち好きでもない人にラブレターを書くようなものですよね。どうしても表面的になってしまいます。そんな状態では選考に進むのが困難ですし、もし仮になんとか内定をもらったとしても、入社後もモチベーションが高まらなかったり、早期離職につながることもあるでしょう。これは学生・企業双方にとって不幸なことです。しかし、企業を知るための説明会への参加も、広報期間の短縮による日程重複で難しくなっているという実態があります。

そこで、私どもがご提案しているのが「WEB説明会」(正式名称はリクナビ就職チャンネル)です。最大2000名の学生が一度に参加できるWEBセミナーで、ライブの映像と同時に、チャットで学生と採用担当者がリアルタイムで双方向コミュニケーションを取れるのが特色です。WEBなので、会場の手配・準備の手間や費用もかかりませんし、学生側もどこからでも参加できるため時間的な制約や交通費の負担がありません。どうしても都合がつかない時は、後日アーカイブを見ることもできます。地方の学生や海外の留学生も対象としたい時には、特に効果的です

また、実際の企業説明会や面接ではしづらい質問も気軽にできるという効果もあります。たとえば残業や転勤、休暇取得の実態や事業が抱えるリスクなど、企業にとっても学生に知ってもらうべきことは多いはずです。最近よく「ブラック企業」なんて言葉が学生の間でも交わされており、中には民間企業に入る=ブラックに染まるといった極端な考えを持つ人もいるようです。若い人たちが働く喜びを知る前に、働くリスクばかりに目が向く状況は、非常に残念です。学生(働く個人)と企業との間に相互信頼が生まれなければ、いいマッチングなどあるはずもありません。このような学生と企業が本音をぶつけあえる場があれば、採用においてもっとも重要な「知ってもらう」「興味を持ってもらう」ことができるようになるだけでなく、お互いの信頼を深めるきっかけがつくれるのではないか、と強く感じています。

WEB説明会は、企業単独のセミナーだけでなく、リクナビが主催する形での業界研究や地域企業研究など、さまざまなスタイルでの開催が可能です。また6月から11月までは学生の職業観を育てるプログラムを中心に、配信しています。

予算やマンパワーに制約のある企業も支援する「リクナビダイレクト」

---その他にも、企業と学生の出会いを育む取り組みを行われているとお聞きしました。

「雇用問題」が解決が望まれる社会問題の1つとして注目されている昨今です。我々求人情報事業者の社会的使命の1つは、求人開拓でしょう。我々は1社でも多く、若者を採用したい企業情報を届けるサービスとして「リクナビダイレクト」を昨年から本格投入しています。若者を採用したいけれど予算をかけられない、あるいは専任の人事がおらずマンパワーがないといった、主に中堅・中小(・ベンチャー)企業を対象としたマッチング支援サイトです。

リクナビダイレクトでは、ログインすると自分の地元の企業を中心に、今すぐ訪問・説明会に参加可能な企業を毎週最大10社レコメンドします。エントリーすると、書類選考なしで企業の採用担当の方と説明会もしくは面談という形で会うことができます。

サイトへの企業情報の掲載のみであれば、費用はかかりません。具体的な求人情報をあわせて掲載しても、13~15万円と非常に利用しやすくなっています。新卒予定者だけでなく就業経験のない既卒者を対象とした募集告知も可能ですので、若手人材の拡充を望まれる場合には、ぜひご検討いただきたいサービスです。

---リクナビの効果的な活用方法について、よく理解することができました。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

株式会社リクルートキャリア 岡崎仁美リクナビ編集長

企業データ

社名 株式会社 リクルートキャリア
本社所在地 〒100-6623 
東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウノースタワー
事業内容 社員募集領域における人材採用広告事業/斡旋事業/選考支援事業
[厚生労働大臣許可番号 13-ユ-010258]
設立 1977年11月28日(商号変更2012年10月1日)
代表者名 代表取締役社長 水谷 智之

会社情報

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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